近年、外国人富裕層や海外法人による不動産購入が増えています。都心のマンションや高級住宅地では投機目的と思われる購入が目立ち、その結果抽選倍率が上がって、実際に住みたい人が買えなくなるケースも少なくありません。
さらに観光地でも同様の動きがあり、北海道・ニセコなどでは外国資本のリゾート開発や土地買収が続いています。こうした経済的な側面に加えて、自衛隊基地や水源地の周辺を外国資本が取得する事例もあり、安全保障上の懸念が強まっている状況です。
海外で規制の動きが広がるなか、日本でも外国人による土地取引のあり方を見直す機運が高まりつつあります。現政権では、外国人政策の見直しや制度整備を強化する動きが進んでいます。党総裁直属の政策機関として「外国人政策本部」を設置しました。
外国人の土地取得ルールや在留資格の運用など、幅広い制度見直しを検討しています。本部には 、「出入国・在留管理等の適正化・外国人受け入れ 」、「外国人制度の適正化」 、そして「安全保障と土地法制」の3分野に分かれたプロジェクトチームが設けられました。
このうち「安全保障と土地法制」チームでは 外国人による土地取得ルールについても検討が進む見込みです。
2022年に施行された「重要土地等調査法」には、施行から5年後の2027年に見直しを行う規定が設けられています。
こうした動きを受けて制度見直しの機運が高まっており、今後は「重要土地等調査法」をはじめとした現行法の改正や運用強化を軸に、外国人土地購入のルール整備が進む可能性が高いとい思われます。
都心部の高額物件では、外国人富裕層や海外法人による購入が一定数見られます。しかし、市場全体で見るとその割合は決して大きくないともいわれています。専門家の分析でも、外国人による購入は都心の一部や高級マンションに集中しており、全国的にはごく一部にとどまるとの指摘もあります。そのため、外国人の購入規制が導入されたとしても、市場全体の需給バランスを大きく変えるほどの影響は限定的とも考えられています。
特に高騰している湾岸エリアや都心高層マンションなどでは需給バランスの安定化に繋がるとの見方も少なくありません。こうした点を踏まえると、価格への影響は「下がる」というよりも、一部で安定化に向かうという表現が近いと思われます。
マンションや住宅価格を押し上げている主因は、物価高、建築コストの上昇や国内需要の強さもあるといわれています。その他、外国人によるリゾート地域の土地の購入で使用目的が分からないなど懸念材料は山積です。
現在、日本では外国人が土地や建物を購入することに直接の制限は設けられていません。ただし、自衛隊基地や国境離島など安全保障上重要な地域では 「重要土地等調査法」に基づいて利用状況の調査や勧告が行われる場合 があります。
現時点では、法改正や新たな規制の具体的な実施時期は決まっていませんが、現政権では「外国人政策本部」が設置され、外国人の土地取得ルールに関する調査や制度見直しの検討が進められています。
今後の政治情勢や国会での審議を経て、方向性が見えてくると思われます。今後も制度の動向を見ていきたいと思います。(資料:住まいサーフィン)